時効とカルテ

医療訴訟においては、医師が過誤を犯したということを証明しなければいけません。明らかに医師のミスが分かると患者が思っていたとしても、それを第三者でも理解できるように客観的な証拠がなければいけません。もし、事故が起きてから数年ほど経過して初めて気がついた時には、早く訴訟をしないと時効が過ぎてしまいます。

事故が起きてすぐに患者がそれに気が付くことができれば、医療訴訟では有利となります。何故ならば、事故が起きてからの時間経過が短い方が、証拠が残されている可能性がかなり高いからです。特に重要な証拠となるのはカルテです。
しかし、もしも事故が起きて数年経っている場合には気をつけなければいけないことがあります。医師法では、カルテを最低でも5年保存することが決められています。これは裏を返せば、5年を過ぎてしまえばカルテを破棄してもいいということになります。

たとえまだ時効が過ぎていなかったとしても、肝心の証拠となるカルテが破棄されてしまえば、証拠を集めるのが困難となってしまい、裁判でも敗訴になる可能性が高くなるでしょう。最悪の場合、カルテを改ざんしている可能性もあります。どちらにしても、できるだけ早く医療事故を発見することが大切です。